May 2012
12 posts
大人になるというのは
すれっからしになるということだと
思い込んでいた少女の頃
立居振舞の美しい
発音の正確な
素敵な女の人と会いました...
– 「汲む―Y・Yに―」 茨木のり子
ぶらぶらと
夜になる
ぶらぶらと
夜をゆく
じりじりと
夜になる
じりじりと
夜をゆく
神の手は
にじむピンク
ぶらぶらと
夜になる...
– THEE MICHELLE GUN ELEPHANT “Drop”
雨が、あがつて、風が吹く。
雲が、流れる、月かくす。
みなさん、今夜は、春の宵。
なまあつたかい、風が吹く。
なんだか、深い、溜息が、...
– 春宵感懐 中原中也 在りし日の歌 亡き児文也の霊に捧ぐ (via shiinaneko)
手のひらには500円玉100円玉10円玉が1枚ずつ。それらを落とさぬよう大切に握りしめる。本屋に入り小説を、硬貨を握った手とは反対の手に取り会計、とどういうわけか手には10円玉1枚しか残っていなかった。くすんだ銅色の円盤に他の2枚の硬貨は吸い込まれてしまったかのようだった。私は考えた。なぜ寄りによってこいつが残ったのだろう。残った1枚が500円玉や660円玉でも良さそうなものではないか。私は不満と赤面の混ざった顔で店を後にした。
April 2012
21 posts
多様体愛護協会
The Society for the Prevention of Cruelty to Manifolds (S.P.C.M.) 趣意書...
– S.P.C.M. (via yugui)
とにかく大浴場から入ることにした。初めての、しかも裸にならなければならない場所に一人でいると、いつにも増しておどおどしてしまう。自分は何かとんでもないマナー違反を...
– 小川洋子『原稿零枚日記』
・・・だから、「妊娠カレンダー」は自分の経験を書いた作品か? と質問されるたび、がっくりする。わたしの妊娠体験なんて、スーパーで買ってきた新鮮な玉ねぎそのもので、...
– 小川洋子 『妊娠カレンダー』あとがきより
思えば遠く来たもんだ
十二の冬のあの夕べ
港の空に鳴り響いた
汽笛の湯気は今いずこ
雲の間に月はいて
それな汽笛を耳にすると
竦然として身をすくめ...
– 中原中也 「頑是ない歌」
ここが小説というものの底知れなさなのだが、読んでいるときはまったくおもしろくないくせに、読み終えて半年くらいたって、近所のラーメン屋でなんとなく野球中継を見ながら...
– 2008-11-21 - 空中キャンプ (via wideangle) (via skashu, milkcocoa)
2008-11-22
(via gkojax-text) (via nasubanana) (via ginzuna) (via kikuzu)
KRUSHNOTIZED /DJ KRUSH & Koichiro Samukawa →
1日3ページのペースできちんと読んで理解し
復習して自分のものにするためにはおそらく3時間くらい必要だが、...
– コアの能力をじっくり育てよう - 統計学+ε: 米国留学・研究生活 (via shiinaneko)
March 2012
47 posts
自分の感受性くらい 自分で守れ ばかものよ ぱさぱさに乾いてゆく心を ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて
...
– 「自分の感受性くらい」 茨城のり子 (via tujx)
「うむ、俺はお前を憎んでいるよ。それをお前は、あの大学時代から知っていたろうが。」
「なぜだ。なぜ、ぼくが。」と彼は喘いだ。「ぼくが憎いんだ。」...
– 遠藤周作 「白い人」
NO.100
高校の時、学校で買った(もとい買わされた)国語便覧。
作家の略歴・代表作のあらすじから物語の舞台の紹介まで載っていて、今読むとかなり面白い。
『破戒』や『沈黙』ともこの便覧で出会った。
図説のページで見た鴨長明の方丈庵は今や私の部屋の理想像だ。
卒業後も読み続けられるような教科書を、という学校側の粋な計らいなのか、
私の感性がやっと高校生に追いついたのかどちらであるかという問いはともかく、
今の自分の周りで、数年経ってやっとその価値に気づくものって何があるだろうか。
友人に
多くを期待しなかったら
裏切られた! と叫ぶこともない
なくて もともと
一人か二人いたらば秀
十人もいたらたっぷりすぎるくらいである...
– 茨木のり子 「友人」
雪はとうに降りやんでしまった、
降り積もった雪の下には
もうちいさく 野心や、いつわりや
欲望の芽がかくされていて
“すべてがそうなってきたのだから...
– 石垣りん「雪崩のとき」より
桂枝雀 戻り井戸 →
酒に酔い豹変していく男の演技が見どころ。
「したい放題のことをしてやる。やりたいことをやってやる。お前らにひとことも文句を言わせるものか。医者というのは神様なのだ。人の生命を預かる生き神様なのだ。命を司る...
– 筒井康隆「村井長庵」